六平太芸談

「六平太藝談」 喜多六平太 光風社書店 昭和48年 1973 発行 古本。 「能楽堂落成記念 喜多 実」の栞が入っていた。 函の帯に曰く、 『 明治大正昭和の三代に 能楽の真価を発揚して 九十年の生涯を全うし 心技追求の秘奥を開く 流勢の一躍を記念して 巨匠追慕…

捨心の芸術

「能・捨心の藝術」 櫻間道雄 昭和47年(1972)第1刷 朝日新聞社 目次 藝論 捨心より始まる 老女物私見 角田川の演出 道成寺の再演と挿話 淡々として能を舞う 能の型…能の範囲(技術と技巧) 能面私考(使途の変遷・能面作家) 装束物着のこと 謡曲の心得 …

国立能楽堂“出店”でみせ

檜書店にて 「能を面白く見せる工夫」 小書き一覧表があっても、内容に直結していないので不便。小書の説明は詳しい。索引、力作だが一項目の参照が多ページに渡って大変。作るのは、もっと大変そう。 曲数は少ないけれど「弥左衛門芸談」の小書、素人へのお…

「河勝」読了

「うつぼ舟 I 翁と河勝」 梅原 猛 おもしろかった。 千年も経って、まだ資料が在るべき所に在るなら、なぜもっと早く表舞台に登場しないのか。じれったいことです。 ところで、私、金春欣三さんの“隠れファン”です。

またもや翁・秦河勝

2月1日(日)国立能楽堂 金剛永謹能の会 舞囃子「船弁慶」白波之伝 狂言「千鳥」 能「乱」双之舞・置壷 にて、檜書店、おじさまのけふのお勧め3冊の内、ひとついただく。 「うつぼ舟 I 翁と河勝」 梅原 猛 角川学芸出版 また中沢新一「精霊の王」 [rakute…

道安と少庵

「利休とその一族」 村井康彦 平凡社ライブラリー 文庫本。カバーに曰く『利休の茶はどのように形成され、どのようにうけつがれていったのか。利休の死、また千家家譜の謎を解き、少庵・宗旦ら子・孫の相貌を描きつつ、茶の湯という、さまざまな芸能が寄り合…

佐々木道誉と釣狐 

「佐々木道誉」 林屋辰三郎 平凡社ライブラリー 文庫本。鎌倉末期から南北朝、室町の始めまで、動乱の時代を、自分の城で70代の天寿を全うできたのは、バサラのみでは語れない。というわけで、読んでみることにした。 「15周年記念 名著復刊」だそうで、 199…

「茶花づくし」

Amasonより「御来駕」 予告! 「茶花づくし」 炉編・風炉編 監修 千 宗左・千 宗室 講談社 函の絵 炉編の表紙 いわく、 四季折々 野草や洋花まで 茶席と茶花まわりの実際に役立つ情報 よく使う茶花を中心に、宗匠、数寄者の作品多数 茶花の心をいかした暮ら…

檜書店 今日のお勧め

国立能楽堂、今日の書店は、檜書店。 おじさまがロビーでにっこり「今日はお勧めがあるんですよ」、ネギをしょって飛び込んできたカモ猫状態。 「能に生きる女たち」 大石登世子 平成20年11月11日発行 檜書店 文庫本 出来立てのほやほや。よくある表題なので…

「京都紫式部のまち」 

「京都紫式部のまち その生涯と源氏物語」 坂井輝久 淡交社 今日は、檜書店。 紫式部の父方、母方双方の家系から始まって、家族の消息、宮仕えの周囲の人々とその家系など、縦と横に彩(綾?)なす人間関係に詳しい。紫式部の生涯と源氏に結びつくゆかりの地…

金春禅竹…人と業績

「金春禅竹…人と業績 国立能楽堂 '86春の特別展示」 国立能楽堂販売物 ¥800 1986年(S61年)とは、お能を習い始めた頃より10年以上前。 中沢新一の「精霊の王」にあった「明宿集」「六輪一露」などの元を、写真なりとも目にすることができて、よかった。 …

白洲正子+現代

白洲正子の文を、写真集の中にはめこんだ現代版に感心した。「謡蹟めぐり」のシリーズといい、「焼き直し」の利く力作の威力まざまざ。 10日(水)の囃子科協会能の国立能楽堂のロビー(自称・広縁)は、能楽書林。 「白洲正子と楽しむ旅」 白洲正子と楽しむ…

「歌仙を巻く」とは?

「ねこのばば」「おまけのこ」を注文する際、ついでにとあれこれ見ると、 「歌仙の愉しみ」大岡 信・岡野弘彦・丸谷才一(岩波新書)、というのを発見。 歌人・辰巳泰子さんの日記に『歌仙を巻く』とあったので、何をどうする事なのかと思っていたところ、こ…

「しゃばけ」 

先日、出先の雷雨を本屋さんで遣り過ごした記念。 「しゃばけ」 畠中 恵 新潮文庫 江戸の大店の17歳の“若だんな”が中心人物。若だんなから「おまえ、目が変だよ」と言われる二人の手代は、本当は何百歳なのか不明。その秘密が明かされるかもしれないので、「…

「草づくし」 

渋谷・観世能楽堂、檜書店にて。限定販売「舞クッキー」と一緒に。 「草づくし」 白洲正子 吉越立雄・写真 とんぼの本・新潮社 1985年 発行、 2005年 24刷。 山野草に万葉、源氏、お能、お茶、器、味覚、小袖…。 「つた」には金輪寺の茶器、「菊」には菊慈童…

「小松帯刀」 

「竜馬を超えた男 小松帯刀」 原口 泉 グラフ社 35歳で夭折した、薩摩藩家老『幻の名宰相』『尊皇・佐幕の壁を越えて、小松なくば何もできぬ、と言わしめた幕末最大の英傑』。 『帯刀 たてわき の無私は後世の名をも葬った』。名を望まず、生きた跡も自ら消…

「能のふるさと散歩」(下)

「能のふるさと散歩」(下)東北〜九州編 岩田アキラ NHK出版 ロビーの檜書店にて。 (上)は縦書き、右開きであったが、(下)は横書き、左開き。 (上)の京都・近江の他は、東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州全部この(下)に収録。あの「謡蹟め…

翁 おきな

式能を観始めた10年ほど前、「翁」と次の「高砂」or「淡路」の神(シテ)は同じ演者であったが、その後、違う演者に代わるようになった。 先日、「能 〜中世からの響き〜」松岡心平 角川叢書 (既に活字になった自著を集めた内容)の『翁から能へ』という項…

「能にも演出がある」 

「能にも演出がある 小書演出・新演出など」 横道萬里雄 檜書店 流派別小書の内容など。小書の変化については「彌左衛門芸談」がよかったが、今回は諸流派に特有な小書も、それぞれに並べられている。30数曲。

「なごやと能・狂言」 

今日の檜書店 「なごやと能・狂言 洗練された芸の源を探る」 林 和利 風媒社林 和利 とは? 著者紹介によると、 早稲田出身、文学博士。日本古典演劇専攻。野村万作に狂言を習う。 著書『能・狂言の生成と展開に関する研究』『日本文化論序説』 “展開”とは懐…

今日の能楽堂の書店  

◆「観世寿夫世阿弥を読む」 萩原達子編 平凡社ライブラリー 能楽書林にて。 ◆「能 〜中世からの響き〜」 松岡心平 角川叢書 檜書店にて。 能、中世、似たような題がいろいろあるのでWりそう。 ぱらぱらと見て、今日はよしにしたちょっとおもしろそうな本、…

「視点」

「視点」 松本道介 邑書林 帯より。 『素朴なる疑問』『西洋に「個人」の確立はあったのか? 日本の知識人はなぜかくも純情に近代ヒューマニズムを信じていられるのか?』 「西行花伝」への疑問、おもしろかった。著者のほうが偏執狂のよう。 死刑と被害者遺…

歌集「辰巳泰子集」 

「セレクション歌人 19 辰巳泰子集」 邑書林 20年前、第一歌集で現代歌人協会賞を獲ってしまった「紅い花」にご対面。水原紫苑「びあんか」と一騎打ちの鍔迫り合いで、同時受賞となったのだそうです。巻末・藤原龍一郎談。他に、辰巳泰子編集出版の文芸誌「…

能 ふるさと紀行 

天地人之会 会場にて 「能ふるさと紀行 (京都・滋賀)」 檜書店 写真・日竎貞夫(ひび さだお)…読めない… 文 ・檜書店編集部 原文・青木 実 かの青木 実「謡蹟めぐり」のリメイク?現代版に、びっくり。カラー写真も文も、たいへん綺麗で見やすいが、謡蹟め…

「西国巡礼」 

今日の国立能楽堂の出店は能楽書林さん。もう白洲正子はじゅうぶん、と思いつつまだ読んでいないような気がした「西国巡礼」を、つい。薄いのに高価な文芸文庫、なぜぢゃ。

雅楽と徒然草

徒然草に、楽器演奏の蘊蓄や音について、こんなに記述があるとは、知らなかった。吉田神社関係で雅楽にも詳しかったのだろうか。 http://d.hatena.ne.jp/ACORN/ で、講談社の文庫本「全注釈」を出してみると、二百十九〜二十段は終わり頃の4巻目。 二百十四…

まんがで楽しむ能の名曲70曲

「まんがで楽しむ能の名曲70曲」 文・村尚也 漫画・ようこうちまさかず 檜書店 今日の檜書店。「漫画どう?…漫画だめ?面白いんだ、これが。」 というわけで、漫画を見ることになりました。『初心者からマニアまで楽しめる…』(帯)。 一曲一曲を超コンパク…

昭和能楽黄金期 

「昭和能楽黄金期」 山崎有一郎 聞き手・三浦裕子 檜書店 今日の国立能楽堂、檜書店。 見たことある写真に読んだことあるお話…帰ってみると既に書棚にありました。大変面白かった。これがその本であったか、と新入りを眺める。どなたかに差し上げることにし…

般若心経 

現代語訳「般若心経」 玄侑宗久 ちくま新書 読みにくい文体。慣れるまで時間がかかった。 「いのち」は元々それ自体で存在したのに、「私」が形成されて「苦」が生じる。「私」はどんどん「いのち」の実相から離れていく。いのちの実相のままに生きているの…

立ち読み

「スピリチュアル・セルフカウンセリング」 江原啓之 好きなことがたくさんあって、あれもこれもしたいと動き回っていると、それぞれを応援するガイド・スピリットさんたちがやってきて、にぎやかに取り囲んで下さるんですってー!好きという気持ちとか、熱…