捨心の芸術

「能・捨心の藝術」  櫻間道雄
                昭和47年(1972)第1刷  朝日新聞社


 目次
  藝論
    捨心より始まる  老女物私見  角田川の演出
    道成寺の再演と挿話  淡々として能を舞う
    能の型…能の範囲(技術と技巧)
          能面私考(使途の変遷・能面作家)
    装束物着のこと  謡曲の心得
  自伝
    道雄自伝抄  人と思い出
  随想
    宝生新の芸と人  尾上菊五郎船弁慶
    様々な舞踊をめぐって  写実感断想  美しき幽玄  能面の話
    雅気面打師・北澤耕雲の死  能評抄  折おりの言葉 
  櫻間道雄略年賦 あとがき 人名索引 口絵写真


古本。おもしろーーい! 「芸」と「談」が結びつくと、どれもこれも生き生きとして、どうしてこんなに面白いのだろうか。自伝から読み始めて、前へ進む。


捨心。
二曲三体を極めた後は、あれこれつくそうとする心を捨てる、そこが、
上花への第一歩の堺。


で、道成寺の鐘の中から、ラムネの栓のポンという音がしたり…なかなか素敵だ。ラジオ放送に寄せて、狂言と芸術について述べてるところからすると、今、我々が舞台で目にする狂言は、現在活躍しているその演者一代の間に、いろいろなことがあった結果なのだ。


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