またもや翁・秦河勝

2月1日(日)国立能楽堂 金剛永謹能の会
 舞囃子船弁慶」白波之伝  狂言「千鳥」  能「乱」双之舞・置壷


にて、檜書店、おじさまのけふのお勧め3冊の内、ひとついただく。
うつぼ舟I 翁と河勝 「うつぼ舟 I 翁と河勝」  梅原 猛  角川学芸出版


また中沢新一「精霊の王」 [rakuten:book:11212002:image:small] の類…?と、ちょと憂鬱ながら目次拝見、ま、いっかとげっと。
「とうとうたらりたらりら」の解読で、『観世の影響で失われた直裁な詞章を復活せよ』 に笑えた。現代人など、わざわざ卑猥と言われなければ、わからなさそう。


『梅原先生は怨霊がお好きというので、これを用意しておきました。』と金春欣三氏が伝来の秘蔵文書を。 『お○○し殿』…怖ろしい、書きたくない…。河勝は流罪になっていた。明治元年まで金春家(奈良の?)は翁を舞わず、代々翁舞専門の呪師猿楽の人がいた。
雅楽の東儀家祖は、河勝の孫、金春家祖の従兄弟!? 広隆寺秦氏の寺。河勝はキリスト教徒だったかもしれない,etc.


梅原猛は、様々な現地に足を運んでいる。しかし、導きだしたものが、妥当かどうかは、「水底の歌」 水底の歌(上巻)改版 柿本人麿論 (新潮文庫) [ 梅原猛 ]柿本人麻呂水死刑のように、読む者がどんどん引っぱられるような強さがある、と表現するしかない。
(作家と学会とは、協力し合えないのでしょうか。)
中沢新一は、 “昭和47年(1972年)秋、欣三氏が目玉が飛び出るほどの高額で買い戻し”、「日本思想大系〈24〉世阿弥・禅竹」 (昭和49年 1974年 第1刷)、「金春禅竹自筆能楽伝書」(平成9年 1997年)として刊行された、 文書を解説(解読?)している。


翁〜宿神〜坂〜境〜。
蓮と、エジプトの睡蓮。白色尉・黒色尉と、アポロンディオニソス…人類は予想以上に移動し活動しているのか、どこでも考えることは同じなのか。


「うつぼ舟 I」 ということは、「うつぼ舟 II」 も出るということか…疲れるにゃん。


金春は金春札=銀札を出していて、明治維新時に銀と交換できなくて、全てを売り払う事態になったとか。銀札発行とは、またとてつもないことです。