トマム薪能

平成24年11月23日(金・祝)  17:00 開演
  北海道勇払郡占冠村字中トマム
  星野リゾート トマム ニニヌプリ室内特設能舞台


   


 雪の松林の前に篝火が揺れる舞台


 「占冠神楽」の大太鼓と小太鼓。左に外の篝火


占冠伝統芸能 占冠神楽「大蛇」 しむかっぷかぐら 「おろち」
  武速須佐之男尊たけはやすさのおのみこと・・・井上泰弘
  足名椎あしなづち ・・・長谷川耿聰
  手名椎てなづち ・・・川淵悦司
  奇稲田姫くしいなだひめ ・・・岡崎至可
  八岐大蛇やまたのおろち ・・・稲田 實
  八岐大蛇やまたのおろち ・・・下杉嘉基
  大太鼓・・・後藤 隆   小太鼓・・・藤本一廣
  笛  ・・・道林順二   手打鐘・・・山西一幸


狂言 和泉流 「棒縛」
  シテ・太郎冠者・・・野村又三郎
  アド・主 ・・・藤波 徹
  アド・次郎冠者・・・野口隆行  後見・・・伴野俊彦


◆能 金剛流 「船弁慶 白波之伝
  シテ・静御前/平知盛の怨霊・・・工藤 寛
  子方・源義経・・・中平 光
  ワキ・武蔵坊弁慶・・・高安勝
  ワキツレ・従者・・・椙元正樹
  アイ・船頭 ・・・野口隆行
  笛 ・・・栗林祐樹  小鼓・・・野中正和
  大鼓・・・高野 彰  太鼓・・・大川典良
  後見・・・廣田泰三  廣田幸稔  田村 修
  地謡・・・松野恭憲  廣田泰能  坂本立津朗  山田純夫
        元吉正巳  見越文夫  遠藤勝實  熊谷伸一


★TouYubeの動画がupされました★
http://youtu.be/EhzID4T6Dag


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占冠神楽 大蛇」
おもしろかった。発声が自然でおおらか。お囃子は跳ねるようなフレーズの繰返しだが、強弱とテンポの変化で物語りの先を期待させ、舞台を盛り上げる。大太鼓の辺りを払う底からの響きが神事という感じ。八岐大蛇は2頭で表現され、長〜い胴体の“デュエット”が実によく組み立てられている。老いた足名椎と手名椎がよろよろ運んできた“毒酒”を飲んで楽しく暴れ、盛大に伸びて絡んだところを、とぐろを巻いて分かれたり、仲の良い、お互いを思いやる気持ちが最後まで続いて、少し傷ましかった。須佐之男尊に滅多切りにされ、頭を落とされ、天叢雲剣を残したのであった。マジックのイリュージョンのような舞台。
周囲の会話では、茶髪のスサノオが可愛い、お囃子で踊ってしまいそう、などいろいろ。



狂言「棒縛」  能「船弁慶 白波之伝」 … HP「noh」 観能記に記載


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星野リゾート トマム
雪の斜面に突如現れる、超高層建築物。
広い敷地内にあるホテルやレストランなどを繋ぐ、透明版で覆われたトンネル状の高架の廊下があります。全長は相当な距離で、夜、積もった雪の中にほのかなライトが並ぶ外を鑑賞しつつ、冷気にぞくぞくしながら歩きました。ぼ〜っと沈む教会に向かって小さな人影が動いていたり、高さのある廊下なので木々にも近く、雪と大木の黒い影が“おとなのグリム童話”のようなコワさでした。
大変詳しい北海道在住の方が案内して下さって、この下には美味しい水の小川が流れているとか、昔はこの先に分譲別荘があったとか、説明の度にコワい所を見下ろし、往復30分以上の、観光コースそのものでした。ホテルにはお茶室もあって、数人の費用で借りられる良いお部屋だそうです。
また、透明版に雪の結晶が出来るということで、翌朝9時頃気をつけて歩き、半分成りそうな図形っぽいのを見つけました。
夏には、「雲上テラス」があるそうです。