よぶこどり

これまた歌学上の蘊蓄鳥らしい。


呼子鳥 喚子鳥」
“古今伝授” の三鳥
    (喚子鳥 よぶこどり,百千鳥 ももちどり,稲負鳥 いなおほせどり
     又は、 喚小鳥, 都鳥 みやこどり, 稲負鳥)
のひとつ。何の鳥をいうのかは定かではなく、郭公、時鳥、筒鳥、ヒヨドリなど異説が多い。
また、「都鳥」は陽成天皇、「喚子鳥」は孝謙天皇と、好ましくない存在に言及する時の「字・あざな」である、というのも「伝授」とか。(柿花仄 著 「猿丸と道鏡」)


連歌の例
よぶこどり→おぼつかない
かすみこめる→よぶこどり
かすみにたどるみち→よぶこどり
だれをまつ→よぶこどり
みよしののおく→よぶこどり


■野口雨情の童謡 http://www.d-score.com/ar/A02100101.html
『 朝霧に包まれた静かな山に聞こえる鳴き声に、人は昔から様々な情緒を感じたようだ。「かっぽん」と鳴く呼子鳥に、「子ども探し」という、彼らしい喪失感を折り込んでいる。 』
『 呼子鳥というのは、まさしくその鳴き声が子供の名を泣き叫ぶように聞こえる、子供に死なれて悲しみのあまり鳥に変身してしまった母親という伝説もあります。 』


別な「をちこち」と「よぶこ鳥」
http://www.milord-club.com/Kokin/uta0029.htm
こちらでは、遠くに近くに鳴いている鳥、でもよいような気がする…。
そもそも、本当に流刑人の歌なのかどうか。