木 

「木 なまえ・かたち・たくみ」  白洲正子 平凡社ライブラリー
今日のお能「鵺」(ぬえ)に『芦の屋の灘の塩焼いとまなみ 黄楊の小櫛もささず来にけり』という業平の歌があって、その後「憂きには暇なみの」「汐にさされて」「ささず来にけり虚舟」とか掛けているのですが、ちょっと可哀想な怪物 “鵺” に “ツゲの櫛” の引用が印象的で、何となく記憶にあった。この本にイス(木へんに壽)の木の項があり、櫛の材料になった、とか黄楊の小櫛の字も見えたので読んでみることにした。