「狂言のことだま」

山本東次郎 著 玉大出版部
「船渡婿」が自ら結婚のお祝いの樽のお酒を持参する違和感と、舅の抜群の包容力に感心していたので、そのあたりが解決した。「道成寺」の『思わぬ抜擢は小者を不遜にし禁をも破る』は面白い。「月見座頭」について聞きたかったが、載っていない。
読まなかったほうがよかったかもしれない。ピーターパンが地上に落ちて、ネパーランドに戻れなくなってしまった心境。人間のアヤを字で明らかにされると、哀しい。性善説には気力がいる。
東次郎さんの「箕被」、すごーくよかった。