琵琶湖の鮎は小さい

『琵琶湖の鮎はなぜ成魚にならないのか』 
    「みんみんのざる碁日記」さんより拝借
    http://plaza.rakuten.co.jp/hogehoge0707/diary/200608180000/

(Bさんの)卒論のテーマは「琵琶湖の鮎の生態」だったという。琵琶湖の鮎は7〜8センチにしか成長しない。琵琶湖の稚鮎を他の清流に移すと15〜20センチの成魚に育つという。
普通、川は海へと注ぐものである。孵化した鮎の稚魚は一度海へと下り、汽水域で3センチ以上に育ってから川を徐々に上ってゆくのだそうだ。ところが琵琶湖周辺の川は琵琶湖へと注いでいる。琵琶湖周辺の川で孵化した鮎の稚魚は琵琶湖へ下る。琵琶湖は海ではない。巨大な淡水湖である。淡水であるが故に鮎の稚魚の多くは川を上ろうとはせず、琵琶湖の中で育ってしまうのである。鮎は清流の川底の石に付着している藻類を食べて育つ。琵琶湖に留まってしまった鮎はエサが足らないので成魚にはならない。このため琵琶湖の稚鮎を捕って川へ放流するのだ、という。
「琵琶湖の鮎はなぜ成魚にならないのか」という謎は実は解明されていません。
Bさんの論文でも理由として考えられる点をいくつか仮説として提示し、それを裏つけるために各地を回り、データを集めた苦労を聞いて、その努力に驚いたのでした。

      (注: Bさんの論文から20年近く、みんみんさんの記事から10年経っています。)