「星間商事・・・」 三浦しをん

星間商事株式会社社史編纂室 「星間商事株式会社社史編纂室」 三浦しをん  筑間書房
またまた読んでしまった、三浦しをん。「舟を編む」と似た傾向だが、面白かった。社用特注原稿用紙の“役割” が秀逸。何重にも暗躍する。


三浦さんは、どうして温かい人を書くことができるのだろうか。どうして、ごまめの歯ぎしりを打上花火にして咲かせることができるのだろうか。
認められて前を走る人の後ろに、認めて背中を押した人が、古い地層に覚悟の残留となることが、哀しいより芽出度いことなのだ、と説く。成功は見栄か内面か、難度の高いテーマだ。