巻紙 雲龍紙

改まった書式の、お茶事の招待状を頂戴致しました。
細い漉き込みの、柔らかい雲龍紙でした。雲龍紙の巻紙は、ずっと前から鳩居堂には無く、越前や各地手漉きにもみつからないし、で、やっとげっとできたのは、太くて長くてぎっしりの漉き込みの、“雲雲龍龍” 巻紙。工芸用!?という感じ。
お上品な雲龍巻紙は、伊東屋とのことでした。


このたおやかなる雲龍紙に、雲雲龍龍紙にてお返事差し上げるのは、白兎にイノシシが「おうよ、行かいでか」とか言上する様子が浮かんでしまう。
無地の「肌吉紙」(はだよしがみ)は良質の奉書紙、『その方 働き見事に付 褒美○○両下されるもの哉』 の時代劇の使者の雰囲気。五色のぼかしは、正式感に欠けるし、普通の巻紙は、何処に在りや?