都民劇場能

水道橋の宝生能楽堂に伺いました。「都民劇場能」とは? 財団法人「都民劇場」とは?『59年の歴史をもつ、会員制の鑑賞組織』だそうです。
http://www.tomin-gekijo.or.jp/


宝生能楽堂は、橋掛りが90°でなくて、斜めに幕に遠ざかるのがいい感じ。屋根に茅?のぎっしり積み重なった断面が見えて、趣があります。今まで気がつきませんでした。座席の前の間隔にも余裕があるし…。

狂言「文荷」

  太郎冠者…野村 萬
  主…小笠原 匡  次郎冠者…野村万蔵
なかなか洒落ている表現。お手紙が重い…担いでいると傾くくらいに。それは『こいしい、こいしい』と連ねてあって、『小石』が詰まっているから!おもしろーい! 二つに敗れた手紙を太郎と次郎が扇でふわふわ浮かして散らすところがよかった。 “破かれた手紙”がお返事と言われたら、がっかりして泣くような主人なら可愛いのに。。。

能「葵上」(無明之祈)

  シテ…金剛永謹  ツレ…工藤 寛
  ワキ…野口敦弘  ワキツレ…野口能弘  アイ…野村扇丞
鬼になって唐織を巻きつけ、下に緋の長袴を曳いて立った姿が良かった。“葵上” を本当に引っ張っていき、聖がすがり付いて取り返すのが、こわー! お囃子で珍しいリズムのところがあり、面白かった。


今日の見所は、何となく傍観者的で、雰囲気に溶け込まない感じで、いまいち盛り上がらなかった。