狂言「瓜盗人」

「東京能楽囃子科協議会定式能」
狂言「瓜盗人」
盗人…三宅右近  畑主…三宅右矩
オニが責めるときにはお囃子が入り、罪人が責められるときにはナシ。帰宅後「狂言ハンドブック」で、お祭りなどの出し物に地獄芝居?があって、その練習であることがわかった。「鬼の責め」というのは定型らしいので、何なのかまた宿題ができてしまった。
罪人になると、打って変わって哀れな、手足も細くやつれた感じでありながら、じとーっとからみつくような声で訴えかけ、縄で自分を縛るのが、真に迫った劇中劇で大変おもしろかった。その状況に、“案山子” につながる縄を引っ張ると自動的に棒が落ちるようになっている、などなどお笑いが入り、なかなか複雑な構造だ。柔軟な脳と性格とは難しい関係かも。右矩さん、渋い貫禄の片鱗。
お囃子は、前の舞囃子「巻絹」の方々、柿原崇志、幸正昭、梶谷英樹、一噌幸弘。