能「巴」

国立能楽堂、飛んで行って、飛んで帰って参りました。


"今井清隆能の会" のうち、能「巴」。巴の落ち延びる雰囲気すごーく良かった。
以前拝見した若手の「巴」と、笠を手にする場所などが違うように思う。謡本であまりわからなかった全体像がはっきりした。
一の松で、(後見が)巴の鎧の唐織をむしり取って(別の後見に)スライディングで豪投したところに、「心 静かに 脱ぎ置き…」と地謡のナレーション、ちょっと鼻がひくひくしてしまったけど、とにかく、よかった。印象的、余韻がある。長刀(薙刀)使いの女豪傑巴、烏帽子をはずし、可愛いお顔で笠をかざし、悄然と去る。
小太刀に衣を巻きくるくると紐でとめたのがリアルで驚いた。今まで無意識で当然のように見ていたものになぜか意識が向くのは、演出なのだろうか、演技かな?義仲の存在の暗示という。


さあ、明日は発表会。