納涼能

涼を出で寒に入る国立能楽堂。おありがとうござーい。
神宮の杜で何か巨大イベントがあったようで、大変な人と車。


このところ囃子科協議会能もご無沙汰で、お久し振りの方をいろいろ拝見できてよかった。間の時間に、初めて能楽堂の周りを一周お散歩。時として首を後ろにカクンとさせながら、それでも、自分で意外なほど面白い1日でした。


「神代特集」
能 「淡路」 金剛永謹
これは春だわ〜、うらうらとした内海。のどかなテンポの翁姥の会話。二の宮というのはセカンドランクではなくてニ柱を祀ったからとか、イザナギが木火土、イザナミが金水を担当とか(既に五行が入っていた?)、淡路島は天の浮橋の真下にあるとか、説明いっぱい。廷臣(工藤和哉)の「なおなお語り候え」に、わ〜まだおすすめするのか〜と思った。でも、老人(金剛永謹)のセリフが意外と合っていて雰囲気よかった。姥(工藤寛)の面は、どのような彫刻になっているのか何度も見たがよくわからなかった。里人(遠藤博義)の語り、お囃子、よかった。


舞囃子 「源太夫」 金春安明
これまた例の口調でゆつくーりで、心ならずもいつの間にか、かっくんとしたりしたが、面白かった。
源太夫って?天の叢雲の剣と草薙の剣との関係は?熱田神宮と出雲大社はなぜつながるの?それは、スサノオ→アマテラス→ヤマトタケル の関係でした。
http://www.geocities.jp/rekisi_neko/owari.html
  “尾張神話”の中で考える 草薙の剣


○○乳の翁が東海道鎮護の神・源太夫と変じて出現し、舞楽を奏する、という「源太夫」とは?
http://www.genbu.net/data/owari/atuta_title.htm
  神社めぐりのサイト
『本宮と八剣宮・高蔵宮(高座結御子神社)・日破宮(日割御子神社)・氷上宮(氷上姉子神社)・源太夫社(上知我麻神社)・紀太夫社(下知我麻神社)は熱田七社と呼ばれ、重要視されている。』 そうで、熱田グループというところ。


能 「絵馬」 観世喜之
黒い馬と白い馬の二つの絵馬が、お宮の扉にどのようにして掛かったのか知りたい。フック?磁石?ぺりぺり?
テンポ軽快になって、舞舞尽くしで面白かった。アイの鬼?末社の神?(高野和憲)から舞い始め、アマテラス(観世喜之)、ウズメ(遠藤喜久)、力もちの神(奥川恒治)、とファッションも多彩に早い舞。力もちの神のきりっとしたところよかった。


神さまものは、地謡もお囃子も、難しそう。


狂言、2つもそれぞれ面白かった。長くなるので観能記に。
「禰宜山伏」 山本安太郎
「鏡男」   野村万之介