狂言「寝音曲」

「寝音曲」ねおんぎょく
  太郎冠者…大蔵吉次郎  主人…大蔵繁義
白い髪の冠者に「小さい頃から良く知っている」というセリフが可笑しかった。自分が、ということにしておこう。今日は、膝枕で、作戦が逆になってからのほうが長かった。遂に冠者は興に乗って謡いながら舞い出し、あららと気が付いて扇を収めるところ、余裕の人生という雰囲気をかもしだしていた。主人は叱るのではなく、もっと謡ってみせてと追いかけるのが珍しく、和やか。はっはっはと逃げていく太郎冠者、大人だ。