一噌幸弘“笛”ライブ

    於:きららホール(船橋駅前フェイスビル6F)
一噌幸弘(いっそう ゆきひろ・能楽 一噌流笛方) 笛
鬼怒無月(きど なつき) ギター
吉見征樹(よしみ まさき) タブラ


およそのパターンは、笛のイントロで三人の合奏となり、中ほどはタブラやギターの掛け合いand/orソロ、また合奏となり、〆は笛の「すーピー!ヒー!」という感じ。
ライブが始まってすぐは、何となく回りを眺めたり引き気味だったが、だんだんに会場の振動が伝わってきて、やがて楽しくノリノリになった。
★能以前の「田楽」再現を試みた曲
始まりの笛のメロディーがいかにもそれらしくて、面白かった。
田楽笛は、能管のように中にもう1本竹が入っている二重構造ではなく、竹一重である。
★角笛
カモシカのツノ、やわらかいふっくらした音色で意外でした。音程・音質は洋楽歴然。中世ヨーロッパの骨董?コレクションで、かの地では既にインテリアとなり、実際に演奏に使っている人物は稀少〜ひとり? でしょうねー。
ここで目撃。 反った円錐形の、広いほうの上辺を吹き、尖ったほうに吹き下ろす。“ラッパ”の逆向き!! 両指分の穴が並んでいるらしく、忙しく指が動いていました。大きさは、コレクションの大小で、他に中もあるそうです。大で、両手が並んで少し余裕があるくらいの、わりあい小振り。しかし、尖っているところからどんどん広がっていく形なので、太いほうは重いかも。
★篠笛
ドレミの音程が出せる笛。今日は使わないけれど、長ーいのと短いのを見せて下さいました。他に、何サイズもあるそうです。笛コレクション、数百本!
★タブラ
北アフリカのドラムとか。イスに座り、足の間のトランクのケースの上に、左手にスイカよりずっと大きなタブラ、右にそれより小さいのを並べて、鍋敷きのような台座に、皮を前方に傾けて置いている。左は、手の平で皮をこする「ブーン」という低音が響き、動かしながら同時に指で叩くと音程のちがう音が鳴る。右は色々な手の形で常に叩いていて、ときに、鈴が並んだリボンや、ベル(鐘)、固定されたタンバリンを鳴らす。大量の鈴がしゃらしゃらーっと、さざ波のようなのがおもしろかった。その他、奏者の趣味でいろいろな鳴り物が現れた。


おなじみ「ズウター」「リーヤリ」、「たろうむし」とか「なまずの幼稚園」とか、ネーミングと曲想がよくわからなかったが、気にしない。 2本一度に吹いて指はそれぞれに動いて音を作り、その1本を別なのに換えたりの天才吹きもあった。 紙一重で踏みとどまっているのか、行ってしまったのか、どちらにしてもその近辺の方らしい。気分よくアンコール3曲。 拍手〜〜♪