ささがに

「ささがに 細蟹 笹蟹」は蜘蛛ですが、お茶道具では、カニさんです。
主に、お釜の蓋を置いたり、柄杓を引いたり(置いたり)する蓋置ふたおきの造形に登場します。また、「華甲」=「還暦」のお祝に、蟹は欠かせないアイタムとされ、記念茶会のお道具の取り合わせや、引き出物に用いられています。蟹は、脱皮するなど、不思議な霊性のある生き物と思われていました。


(1)華甲の「甲」のイメージから、甲羅のある「蟹」になった。
(2)横に歩いて無事一周して戻ってくるから → 還。
(3)中国の古い時代の科挙の合格者が一甲から三甲に分けられたので
   縁起の良い字だから。甲 → 蟹。
などなどいわれています。


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渡来の古典的伝統型。元々は、文房具の墨置であったそうです。いつかのどなたかが、お釜の蓋を置いてみたりなさったわけですね。細長い足を葉のついた笹の枝の枠で支えています、斜めに起きていたり、横に潜んでいたり。


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蟹そのものが蓋置になっています。こちらも、元々は文房具の文鎮や筆置でした。甲より少し高くなった足に蓋がのります。柄杓の合ごう(底)の隅は甲に当たります。


蟹でよかったと思います。蜘蛛と向かい合わせでお茶なんて、想像したくありません。しちゃうけど。毎年、大きな女郎蜘蛛が立派な巣を作っていますが。。。いや、お釜の蓋で潰れそう。。。成程、やはり甲羅でなくてはね。