[幽玄[日々]透明カバー

しばらく前、檜書店の白い透明縦じま濃淡の謡本ビニールカバーが製造終了になり、待望の新しいカバーがデビューした。透明(ごく薄青)のさざなみ地紋。さっそく新しく頂いた御本に装着したところ、表紙が外側に反って、ハロウィンのおばけの裾のように開いたまま・・・「自然居士」が入りきらない! 厚み分が足りません。
で、取りあえず、小型のクラシカルな“白本”に掛けてあったカバーと入れ替え、5〜6枚確保。必要な時、薄い本から交換していく予定。今度のは、ビニール臭も気になるので、広げて干している。
黒地に金の九曜紋の表紙を見えなくしてしまうのは惜しいと思い透明カバーを続けているが、時代の変化があるとは想定外であった。 諸行無常! なーむなーむ。


数日後、
既に本に掛けて仕舞ったものから、本箱に臭いが籠もってしまった。匂ひ袋を栞のように挟んでいた長年の“環境”が台無し。製造の切れ目が縁の切れ目かも。

<語源由来辞典> より
台無し」・・・物事が駄目になること。
古くは、ひどく傷んで形を成さない意味で用いられた。現代では物の形だけではなく、「計画が台無しになった」など、広い意味で駄目になることを表わす。
は仏像を安置する台座のこと。台座が無ければ仏像の権威が無くなることから、面目を失うことや、形をなさないことの意味となった。